突然なのですが、ボストンのバークリー音楽大学を卒業後にニュージャージーのウィリアムパターソン大学の大学院へ通い始めた頃の話です。
バークリーはもともと留学生が多く、その中でも当時日本人の留学生はたくさんいたので外国にいつつも日本語を話したり聞いたりする機会が結構ありました。僕にとっては初めての留学先がバークリーだったのでそれが普通な感覚でした。
その後ニュージャージーの学校へ行くと、まずキャンパスがど田舎にある。(バークリーは街中にあります。) 最寄りのダンキンドーナツまで歩いて数十分。(バークリーは当時、目の前にダンキンとスタバ、マックとウェンディーズ) 完全に車がないと厳しいような生活環境でした。アメリカでは車を所有していなかったので、徒歩で40分くらいかけて通ってました。留学生の割合はとても低くて日本人の留学生には1人も出会いませんでした。
この差は結構大きくて正直はじめはしんどかったのですが、自分の決めたことだし、きっと留学って本来こういうものだとその時初めてわかったし、状況にもだんだん慣れていきました。iPodでまっちゃんの放送室聴きながら学校まで歩いてました笑
ウィリアムパターソン大学は総合大学なのですが音楽の学部が有名でジャズの教育機関としても歴史のあるところなので図書館にはたくさんジャズの資料やCDがあり、ここぞとばかりに借りて気に入ったら買っていたのですが、ニュージャージーで出会ったCDで印象に残っているのがCharlie HadenとHank JonesのSteal Awayというアルバムです。
これはいわゆるブラックスピリチュアルというジャンル?に分類されるような曲をピアノとベースのデュオで演奏しているアルバムで、シンプルなのになんとも荘厳な作品です。でも初め聴いた時はちょっとした違和感というか、ここからいきなりジャズになるの?みたいな感じがあったのですがその違和感が何とも言えず心地よく何度も聴き返したくなります。
大好きなドラマーのted poorがこのアルバムをインスタでシェアしていたのでいろいろと思い出して書いてみました。留学当時は自分の気持ちが落ち着くので聴いていましたが、昨今の世の中のことを思いながら聴くとより一層感慨深いです。