有島武郎の「惜しみなく愛は奪う」という作品を読んでいます。
自分と世界との関係についての彼の考察が書かれていて、とても共感することが書かれていたりはっとすることが書かれていたりします。
たとえば過去についての考察
….ただ私はそれらのもの(過去)を私の現在から遊離して考えるのを全く無益徒労のことと思うだけだ。それらのものは厳密に私の現在に織りこまれることによってのみその価値を有し得るということに気が付いたのだ。
当たり前のことだけど、普段改めて考えたりすることがないことについても触れられていたりするので、読んでいてとても面白い。少し読み進むたびに立ち止まらないと思考がついていかないのだけれど。